私の目に見えるもの

愛煙家のブログ

2021-01-01から1年間の記事一覧

拒絶の仕方

気が付けば年末 年末の空気だけは本当に良いと思う 空気が緩んで夜は人気が消える 外を出歩く人がいないからなのか、車が走る音がしないからなのか 海の底に沈んだかのような静寂 こんな風に毎日が過ぎるなら私は世界をあと少しだけ好きになれる あと少しだ…

18歳で結婚したかった話

満月と新月の日は寝込んでしまうことが多い 些細な環境の変化にここまで振り回されるのは面倒 ふと思い出した昔の記憶 そう言えば私は18歳で結婚したいと言っていた 当時の私には18歳という年齢は想像もできないくらいの大人で子供がいてもおかしくないと思…

正しい手順で丁寧に

料理が好きで色々なものを作るけれど得意料理の出来はやはり良い 実は料理の秘訣なんて簡単なことで正しい手順で丁寧にやるだけ 薬膳もそう 体はそのようにして作られたものを内側から毛先まで浸透させて出来上がる 時短も大切だし、出来合いのものを使うし…

20年前

毎日、私は見える景色に戸惑う瞬間がある 見慣れているものしかないはずの風景 自室、近所の釣り堀、トイレ、キッチン、最寄り駅 それなのに私はふと初めて見るもののように感じて、世界は現実味を薄れさせていく 解離と呼ぶほど病的な感覚はない 解離が常態…

釣り堀を眺めながら

突き抜けるような空から冷気が染み込んで肌の下まで霜が降りたような日 嘆息は微かに白く、煙草の煙と一緒に上がっていく いつまで生きているつもりなのだろう? 私はとっくに疲れ果てているのにまだ体は完全に壊れてくれない どれほど過活動になっても体は…

思い出はトラウマ

私は記憶力が異常で記憶したものはその時の匂いまで思い出せる 人の表情も気温も風景も話したこと そういうものが私の中に雪のように積もって、時間の経過と共に精神が圧迫されていく 記憶したくなくても私は覚えてしまう だから、私は疲れていたい 耳鳴りで…

不眠と性欲

性欲が強くなるのは不眠が酷い時 不眠が始まったのは10歳からで、その時の心境に近くなる感覚がある 普段は解離のせいで生きている実感なんてほとんどないのにこの状態の時だけは地中の奥深くまで私が染み込むように感じる 地に足が着いているのではなく普段…

ハンナ

「僕が彼女を殺したんだ……!」 13の理由でそんな台詞があった 自殺するほど傷ついた好きな相手の絶望に気付かなかった、というのがその言葉の理由 自己愛に溢れた言葉だけれど一蹴できない 人は深く傷くと誰かを責めずにはいられない 責める相手がいない時、…

昏倒眠

私はあの日、一度死んだのだと思う 夕陽に晒された雲が絵画のようだと思った10歳のあの時に すぐに絵画が雲のようであり、雲が絵画のように在るわけではないと気付いて「そんなものか」と世の中の歪みをわかった気になって あの日、私の精神を支える背骨が砕…

わからないことが当然

何を考えているのかわからない 私はそう言われる事が多い 私は自分の話をしないからそう思われるのだろうか 何を考えているのかわからないと言われても特に気にしないのがいけないのだろうか 周りの人たちは、いわゆる普通の人たちは自分のことを伝えたり、…

デパスはラムネ

デパスはラムネ そう豪語する友人がいた もうどうなったのかなんてわからないけれど 私も一時期は薬漬けだったし、デパスがラムネに思えたこともあった 遊んでしまうから精神科の薬は手元に置きたくない 何もわからないこと、何も考えられなくなること それ…

首の皮一枚

場末から帰る道で初めて涙を堪えた こんなに悲しいことがあるなんて ただひたすらに悲しい 優しい人にばかり苦痛が振り掛かる 悩みが深くなる 安らげるはずだった場所が崩れていく様を見るのがこんなに悲しいなんて 崩れるなら崩れてほしい 一思いに 悲しい…

世界は呼吸を盗もうと

鬼束ちひろのシャンデリアが好きで疲れている時にはよく聞いてしまう 場末から帰る時も 辛いことは押しては返す波のようにやってくることを教えてくれる気がして好きだ 占いを仕事にしていると人に言えない事ばかり 昔から人から秘密を打ち明けられることが…

忙殺と安穏

気が付くと年の瀬が迫っている 忙しく過ごす毎日の中でこうして日記すら書けない日々が続いていた 私の周りでは目まぐるしく変化が起きているのに、私はいつものように取り残されているような感覚がある 私も端から見れば激しい変化の中にいるのに取り残され…

painfull fight

Heven bend to take my hand lead me through fire the cost was so much more than i could bear though I tried i fallen i have sank so low I messed up Better i should know don't call around here tell me I told you so

秋と生温い風

いつものように川沿いを走っていると、空はもう秋を迎え始めていることに気付いた 季節は空から地上へ染み込むようにしてやってくると知っている人はどのくらいいるのだろうか? 私はいつも同じ時間に、同じ場所を走る 日の長さも暑さも寒さも匂いも必ず季節…

月虹

今回の台風は大したことがないかもと侮っていたけれど、やはり不眠が劇的に悪化している 新月も重なり鼓膜を劈くような耳鳴りが止まない 一日でここまで余力が削がれると思っていなかった 明日から私はいつものように気力を振り絞れる自信がない けれども、…

生まれたことを認められたようで

いつもの川沿いを走っていると息を飲むほど繊細な夕焼けが眼前に広がっていることに気付いた 茜色の陽光がどこかで雲に遮られ、何本かの線に分かれて薄明るい空を爪痕のように裂いていた 胸を締め付けられるような、不意に抱き締められたような、そんな心持…

崩れる

なぜ大切にしてくれなかったのか 失うとわかってからでは、壊れてからでは何もかもが遅いのに 壊れたものを直そうとしても能わない どれほど泣いても 絶望に暮れても 後悔をしても そのたびに私の脳裏に過るのは 「どうして大切にしなかったのか」 という言…

一つ積んでは

本来、人間は何も得られない 故に失うこともない 行く川の流れは絶えずして、しかも元の水に非ず 今、私の目の前にあるあらゆるものが偶さか私の前に流れ着いただけ 長い尺で見れば私が所有しているのではなく、ただ流れているだけ それを一時的に私のものな…

覆水

悲しい思いは底なしに私の足を引く まだ間に合うかもしれない 決断を焦りすぎかもしれない そう感情は訴えるけれど冷静に見渡すと荒涼とした風景しか見えない 終わったことを自覚したくない私が確実にいて それは過去の自分のためなのか ただ慣れ親しんだ日…

生活は続く

悲しい思いが続く毎日の中で私は嘆息さえ出なくなっている 原理はわかる、何が起きているのかも理解している しかし、その渦中にいるとやはり冷静さが溶解するものなのだ 骨折を理解するのと実際に骨折することには非常に大きな感覚的な解離があるのと同じよ…

離人症

呼吸が浅い 「あれ」が来る予兆 また私は体を残して現実味がとことん希釈された場所へ移される 離人症はいつまでも私にまとわりついて、ことあるごとに私を引きずり込む 早く息を止めなければ 早くこの体を手放さなければ 「あの日にちゃんと死んでおけば………

限りない空しさの救いはないだろうか?

「嬉しい時も、悲しい時も死のう! って思うんですよね」 数日前に場末で飲んだ人がそう言っていた この感覚は私も同じものを持っていて 感情の起伏が煩わしいと感じるようになったのはいつからなのだろう ただ穏やかに ただ静かに そんな風に生きていけるの…

底なし

目や口はどうしてこんなにも私の琴線に触れるのだろう これは私が心の底から天才だと思う人が作ってくれたもの 肉欲蠢く場末には、実は才能に満ち溢れた人が少なくない こうした人に会うために、私は場末に通っているのかもしれない 目も口も、生々しく生き…

優しい人

優しい、とはなんだろうか? 私は優しい人間ではないけれど優しいと言われる。 私がやっているのは相手の気持ちを言語化しているだけ、事実を再解釈しているだけ。 私が優しいのではなく世の中が、人が冷たい可能性は考えてはくれないのだろうか。 世の中が…

全て負けるわけにはいかない

昨日は仕事で先生をした後、場末の地下で死ぬほどカラオケをしてきた。 場末で知り合った中でもカラオケが本当にうまい仲間で集まったので、カラオケ自慢そうなホストらしきイケメンがあまり歌を入れなくなった。 カラオケなんて勝ち負けではないけれど、こ…

天網恢々疎にして漏らさず

久しぶりにゴーストライター仲間と話してほっとした反面、何やらやるべき事が山積していると気付いた 不幸な話は笑うに限るのだけれど、私はずいぶんと図太くなったのか現状では絶望的にはならないらしい どん底だと思った場所の底が抜ける経験なんて山のよ…

本当の音

何もかもが飾り立てられ本当の姿を失ってしまった KOKIAの歌の一節 本当は人も社会も世界そのものが淡く穏やかなはずなのに どうしてなのか原色ばかりが視界に入る、禍々しいもののように演出されてしまう 穏やかに、静かにただそこに在ることが許されず 個…

万能カッターの話

18万文字を1週間かけて書き上げ、明日見直しをして1週間は本業が休みに入る。 この休みの間に副業を出来る限り進めなければならない。 気が付くと完全に1日何もない休みは月に2日あるかないか。 完全にワーカホリックだ。 しかし、そうでもしなければ私はき…