久しぶりにゴーストライター仲間と話してほっとした反面、何やらやるべき事が山積していると気付いた
不幸な話は笑うに限るのだけれど、私はずいぶんと図太くなったのか現状では絶望的にはならないらしい
どん底だと思った場所の底が抜ける経験なんて山のようにしてきた
大人になると言うのは何があっても選択肢を持ち続けること
子供の頃にはなかったあらゆる選択肢があるのだから法律にさえ触れなければ何をしても良いのだ、あくまでも最低限の話だけれど
それなのに私はやはり過去に拘泥している
かつての私が望んだものを今の自分に与えたいと、そう思ってしまう
かつて望んだものを手にすることが過去を癒すことだと履き違えているから
かつての私はもういないし今の私が望むものを手にすれば良いにもかかわらず、過去の自分を成仏させようとしている
仕事をしていて気付いたことがある
人生の早い段階で許容範囲を越える苦痛や苦難を与えられると一生ものの後遺症を背負う
20代後半以降ならば致命的ではないけれど、子供は全ての苦難を正面から受け止め、押し潰されるしかない
生きるために命を削るしかない
そのような歪みを時間の経過と共に隠すのがうまくなる
歪んだままである自己を世間や自分から見えないように
一枚皮を剥けばこの通り
私はいつまでもかつての自分の鎮魂にばかり集中して、やるべきことがわかっていても体が動かない
それではあの時の私が報われないから
それが私にとっては何よりも辛いのだ
技術を磨き、知識を叩き込み、財力も体力も精神力も手にしたのにやはり私の手に届かなかったのだと思い知ることが
どれほど足掻いても、手の届かない「普通」が
私が掴もうとしていたものが星空なのだと知っていたら、あんなにも無邪気に手を伸ばさなかった
かつての自分に胸を張ろうと思うことそれ自体が、私にとっては高望みだったらしい