悲しい思いは底なしに私の足を引く
まだ間に合うかもしれない
決断を焦りすぎかもしれない
そう感情は訴えるけれど冷静に見渡すと荒涼とした風景しか見えない
終わったことを自覚したくない私が確実にいて
それは過去の自分のためなのか
ただ慣れ親しんだ日常を手放したくないだけなのか
理由は判然としないけれど感情や思い入れ、愛着が私の足首を掴んで離さない
望んだ未来はいつも陰惨な現実に変わる
建て直そうにも私には体力も気力も残されていない
遅すぎた、何もかもが
壊れてからでは遅いのだ
壊れてから修復はできない
竹細工のように慎重に扱わなければならない人生
支えてくれる人はどこにもいない
理解してくれる人も在るはずがない
守ろうとしても崩れ、触れた部分から腐れ落ちる
誰が人間に生まれたいと頼んだのか
誰が、こんな世に、こんな人間に生まれたいと望むのか
せめてこの過剰な感受性を削り落としてくれないものか
悲しい、悲しい、悲しい