私の目に見えるもの

愛煙家のブログ

2022-01-01から1年間の記事一覧

光陰

不安定なのは気候なのか自分なのか 二日前にタトゥーを増やした お経を腕に巻いて、少しでも穏やかになれますようにと祈りを込めた 少し不安定なのかもしれない また耳鳴りで音が鈍くしか聞こえない 早くしなければ 早く

満ちる

抱えた傷を癒さなければ潮の満ち引きのように、その傷口が現れては消えていく 傷が見えるたびに周りの人か自分が少しずつ壊れていく 癒されない傷は毒を吐き続ける 地獄の入り口はここにある

愛が溢れ

アイノカタチ、MISIAは良い歌を歌う 聞くのは好きでも歌ったり、共感は全くできない 友人の彼女は友人に向かって歌っていたけれど、あれが愛情の成せる業なのかと驚いた 私もあのように生きていけたのなら、今ごろ手の甲にタトゥーを入れるような人間になら…

絶え間なく

二十代後半からだったように思う 世の中があまりにもけたたましい場所に感じられるようになった 人の声も車の音も足音も宣伝もアナウンスも何もかもがやかましい 私は沈黙や間延びした空気が好きなのだ 本当に必要なこと、本当に大切なことは僅かしかない 大…

ため息は白く

久し振りにこんなに疲労している。 耳鳴りが背骨の隅々にまで響きそうな鋭い音を出している やりたい勉強も出来ず、時間ばかりが過ぎてしまう 私に与えられている時間は有限で 早く取り掛からなければ間に合わないのに、回復するのに時間が掛かってしまうの…

合わない街

全く社交的な人間ではないから会ってみたいと言われても食指は微動だにしない 私にはもう抱えきれないほど大切な人たちがいるのだから、これ以上大事にしたい人を増やしたいとは思わない 人に対する関心は今周りにいる人たちだけに向けられていて、交際範囲…

杖を突いて

28歳の頃だったと思う 私は1ヶ月ほど寝たきりになるほどの神経痛に襲われた 埃が舞う、体が芯から冷えていく部屋の中でこのままでは生きていけないと真剣に思っていた 幸い仕事は物書き 寝たままで文章が書けるように机とモニターを動かした 立ち上がるたび…

これからのこと

台風のせいか睡眠リズムが狂いに狂って朝帰り どうせ寝付けないなら遊んでいても良いのではないかという考え方になってしまった けれども、朝日を浴びるとやはり後悔の念に潰される 朝帰りであっても日が昇っていなければ耐えられるのだが、朝日を浴びると心…

割れたペットボトル

この家で一番長く私と一緒にいたペットボトルが割れて使い物にならなくなった 私はベッドの脇に2リットルのペットボトルを置いている 中には水が入っていてすぐ飲めるようにしてある 不眠症の私にとってこの水は生命線 寝付けなかったり中途覚醒をした時には…

眠れた日

不眠が一週間続いていよいよ心臓が耐えきれないかもしれないと思ったけれど、昔自分で作った薬膳茶のレシピに救われた 久しぶりに3時間の睡眠を2回もできて体が生き返った 不整脈は続いているけれど首の皮一枚生きていけそうな体調に戻った 急激な気候の変化…

耳を塞ぐ

怒涛の日々が明日で一段落する。 毎日こんなにもやるべき事に追われているのはいつぶりだろうか? 能力は十分に上げた あとはそれを形にするだけ それは理解している けれども、私は昔からゴールが見えるとそこで足が止まってしまう 結果がわかると興味が失…

向こうから来た

私は特殊な資格をいくつか持っており、母校がいくつかある。 その内の1つからメールが届いたので一斉送信のメルマガみたいな内容だと思っていたら、私個人に宛てて書かれたものだった。 創設35周年の式典をやるから卒業生代表で3分ほど話せということらしい…

Coccoと鬼束ちひろ

飛び魚のアーチを潜って 宝島に着いた頃 あなたのお姫様は誰かと 腰を振っているわ Coccoは鬼束ちひろとはまた違う陰影を感じさせる Coccoの方が見えている範囲が広い感じがするのと、体液の匂いが濃い 鬼束ちひろは半分人形のように生命力が薄い 蛍とか流星…

因果な仕事

普段はゴーストでも占い師として仕事をすることも多い こんな因果な仕事をしているとつくづく思う 人間の業は深い 伝える仕事なのに、私が普段しているのは「伝えないことを選ぶ」作業ばかり 聞かれてもいないことは答えない 相手の為になると思う時には伝え…

ホメロス

不眠が続くと普段は纏っている虚勢が張り付いた肉と一緒に溶け落ちていく 弱っている時には何もできない 世間では戦争やら自殺やら、何かと騒いでいるけれど結局来年には誰も覚えていない 去年の今頃起きていたことを誰も思い出さないのと同じ そのようにし…

遠野物語

遠野物語を読んでいると妖怪などの空想上のものが生まれる必然を感じてしまう イタコが不具者のための仕事であったように、妖怪がいることにしてこの世の不条理を受け止めようと努力をしてきた人の軌跡にも思える 論理や証明がどうのという話ではなく「そう…

落日

夕方、いつもの道を走っていると空が暮れなずんでいた 同じ時間にジョギングをしているから空の様子で季節を感じる 夕暮れを目の当たりにするなんて、かなり日が伸びたらしい 夏が近付いて空の彩度が上がっている 遠くを眺めると地上から山が空を侵食してい…

本当の音

人は全身で生きている 当たり前なようで実はあまり気に留められることの少ない事実 例えばエロ親父の顔付きは誰もが大体想像できる 脂ぎった小太りの、頬に赤身が差した色黒のハゲだ このようにして人の性格は顔に出る だから、顔が最も分かりやすいのだが人…

アノミー

読みやすい文章を書く練習が必要だ テーマを小さく分けていくしかない 今は思い付いたままに大して補足も解説もせずに書きなぐっているけれど、これではいけない 私の頭の中で繋がっていても読んでいて分からないのなら、それは不適切 特に人に見せたいと思…

花も花なれ、人も人なれ

眠れない日が続いているからなのか、夜になると鼓膜を突き刺す耳鳴りがしている 最近は本もなかなか読めていないし、私の内面は枯渇している 何かを学ぶにも体力が付いていかない そんなことを言い続けて生きてきた気がする 振り替えればある程度の能力は手…

何もかもが飾り立てられ

「何もかもが飾り立てられ 本当の姿を失ってしまった 私の住むこの世界は このままじゃあまりにも悲しすぎる」 KOKIAの「本当の音」は何度聞いても良い 本来の姿、ありのままのものは実は淡くて儚い それでは物語性もないし、見映えも悪い だから、人目に付…

解離とオピオイド

柴田淳は本当に良い声をしている 何よりも歌詞が良い 悲しい歌はこういう人に歌って欲しいものだ スマホからの更新だと頭の中に氾濫する思考より、ダラダラと日常の出涸らしを言葉にしてしまう きっと文章を作る速度が遅いからなのだろうけれど 急な低気圧に…

母性

鬼束ちひろはやっぱり神様 歌詞が本当に良い 生きることは辛くて、悲しい 煩悶が付きまとう 若い頃の鬼束ちひろは叫びたくなるような痛々しさが常に感じられた 最近はどこか達観しているというか、母性のようなものを感じる 書けない手紙はまさにそんな歌 ア…

彼岸と此岸の境界

私は歌うのも好きだし、歌を聴くのも好きで日常の中に音楽がいつでも溶け込んでいる 特にピアノや弦楽器の音が本当に好きで、何時間聞いていても飽きる事がない しかし、私が一番気になるのは歌詞 物書きだからなのか、歌詞の良し悪しで歌全体の好きか嫌いか…

森鴎外の境地

昔の日記を読んでいると何とも暗くひねくれたことを書いていたけれど、今でも大して変わりがないのでそんなものかと笑ってしまった 神様は乗り越えられない試練を与えないと言うけれど、乗り越えられない試練を与えられた人は死んでいるのだから生きてる奴は…

オルテガ

関取花を聞いていると育ちの良い大正時代の娘という感じで懐かしいような、苛立つような気持ちになる 昔から愛されて育った人にふとした時に気付いてしまう 関取花もそうなんだろうな、とよく感じる 人は悩む生き物らしい 育ちや環境にかかわらず、とにかく…

もしも僕が帰ってこなくとも

「明日僕はどこへ行こうか 明日僕はどこかへ行きたい もしも僕が帰ってこなくとも 明日僕はどこかへ行きたい」 タテタカコは本当に良い 心に沁み入る この歌は本当に苦々しい記憶と癒着していて 聞く度にかさぶたにもなっていない傷が深くなる感覚がある 14…

解離が酷くなっている話

歩いていて気が付いたけれど解離が酷くなっているらしい 私は毎日やるべきことをやるべき時間に狂いなく行いたい その日の自分の体調がどうだとか、今日の気分がどんなものかとか、そういう当たり前に感じるはずの感覚がとても薄い 昔はそこに酷い煩悶があっ…

水平線

back numberの水平線という曲がある 違和感があって何度も何度も聞いていた 何がこんなに引っ掛かるのか 何度も聞くうちに男側が女側の気持ちをわかったような口振りなのが引っ掛かるらしいと気づいた 有り体な被害妄想の鋳型を用意して「さあ、ここで自分を…

喉の内を流れる涙

歳を取ることは下らないと思っていたけれど最近は穏やかに見る世界の相貌がどことなく心地良い 例えば泣き叫ぶことは歳を取ると少なくなる 体力も精神力も枯れて感情が分かりやすく表現されることが少ないから 喉の内を流れる涙があることに気付いたのは葬式…