夕方、いつもの道を走っていると空が暮れなずんでいた
同じ時間にジョギングをしているから空の様子で季節を感じる
夕暮れを目の当たりにするなんて、かなり日が伸びたらしい
夏が近付いて空の彩度が上がっている
遠くを眺めると地上から山が空を侵食しているかのように黒く染まっていた
少しずつ紺に染まっていく空
まだ地上は肌寒いのに空はもう夏の色をしている
冬はどこまでも淡い色なのに夏は空まで浮き足立つ
夏の夕暮れはどうしてなのか胸を締め付ける
楽しい時間には必ず終わりが来ると仄めかしているように見える
こういう日があると私は生きているのだと思える
淡く、慎ましく穏やかに心を撫でる刺激が心地良い
空を見なければ何も感じなかったくらいの微かな刺激が私にはちょうど良い
そんな毎日で良い