私の目に見えるもの

愛煙家のブログ

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

オルテガ

私の好きな哲学者は誰しもが口を揃えて言う。 落ち着けと。 世界は私が思っているより繊細で 人生は時に体温でさえ溶けてしまうほど儚く 人は誰しもが灰のように脆い 大切なものがあるのなら 大切な人がいるのなら 落ち着けと、私の好きな哲学者たちは口を揃…

茶色の目

光に弱い目は闇をよく見通す力がある

幻想

人間は誰しも幻想の中で生きている 国を拡げようと中国共産党があれこれ画策しているけれど、国だってそもそも概念 そんなものは存在しない 存在していることに人類が決めただけで、どこまでいっても幻想は幻想のまま 愛も家族もペットも黒板も、ありとあら…

朧月

陽射しが強くなってきた 昼間は少し俯いて歩かなければならない場面が増えた 冬の陽射しは私の瞳の表面で優しく溶けてくれるのに 春や夏の陽射しは網膜に突き刺さる 明るい季節は私に優しくない 夜も短くなってきた 眠れない日が多い私にとって朝日は最悪な…

セーレンキルケゴール

同情は相手の身に起きた事が自分にも起こり得ると確信してこそ価値がある、とキルケゴールは言った。 可哀想などと軽率に口から出てくるようでは同情ではなく相手を見世物扱いしているのだ。 可哀想という言葉がどうのという話ではなく、その心性、相手と自…

独りごちる

会いたい人がいるけれど 実際に面と向かえば話すことなんてなくて 用事がないのに人に連絡を取るのは 昔からほとんどせず だから、冷たい人間のように思われるし 冷たいと思われてもどうでも良くて 昔から人の気持ちが入ってくるから 人と関わるのが疲れるだ…

フラジール

誰も覚えていないことは なかったことになるのだろうか? 起きたことを私だけが覚えているのなら それは幻想なのだろうか? 私に見えるあの赤は あなたにも同じく赤く見えているのだろうか? 私が一人ではないと 何が証明してくれるのだろうか?

さようなことであれば

不思議な気持ち。 私が好きなバーのバーテンさんが昨日で辞めた。 人との別れはこれくらいがちょうど良い。 話したいことがまだまだあったな、とそう思えるくらいが。 別れの言葉も淡白で二、三言話したくらい。 これくらいが良いのだ。 私は人に執着しすぎ…