怒涛の日々が明日で一段落する。
毎日こんなにもやるべき事に追われているのはいつぶりだろうか?
能力は十分に上げた
あとはそれを形にするだけ
それは理解している
けれども、私は昔からゴールが見えるとそこで足が止まってしまう
結果がわかると興味が失せてしまう
だから、一生かけても追い付けない物事が好きなのだろう
芸事なんてその典型
何か夢中で追い求めているのが好き、と言えば聞こえは良いけれど本当はそうではない
ゴールの後には休息が待っている
落ち着いて我が身を振り返る時間が訪れる
そんなことをしている余裕が、私にはない
生きることは苦痛で、少しでもマシな状態になるためには一心不乱に何かに打ち込むしかない
休息は私に私を実感させる
犠牲にしたものの有り様を、捨ててきたものの残骸を、残されたものの惨状を見なければならない
きっと私にはそれがどうしても耐えられない
いつも何かをしているのはそういうことなのだろう
マウントを取ろうとする相手には対抗できるようになった
収入であったり、人脈であったり、これまでの功績をこれ見よがしに掲げれば良いだけ
そんなものは私の内面を何も反映していないガラクタなのだと一蹴できる
けれども、私は今でも私には怯えているのかもしれない
私が私にマウントを取ることはできない
ありとあらゆる虚飾や虚勢が打ち砕かれる
私にごまかしは通用しない
「生きて、何がしたいのか?」
その寸鉄が私の精神を塵にする
私はまた耳を塞ぎ、目の前の事に追われる