私の目に見えるもの

愛煙家のブログ

祝福と呪縛

皮肉ではなく本当に早く死んだ方が良い人がいる 私もそのうちの一人で、占いでは明確にそのような結果が出る 運気と素質に恵まれている人もいる 祝福されているとしか言えない人が その反対には呪われているとしか言えない人がいる しかし、本人の生きようと…

百鬼夜行

場末には化け物が山のようにいる 悪い意味ではなく、良い意味で こんな才能や能力に恵まれた怪物達が 当たり前な顔をして 当たり前なように 当たり前に働いている 夜の街だから醜聞ばかりが耳に届くけれど そんな中でなぜ清廉潔白で生き抜き なぜそこに存在…

社会契約論

グラスが床へと落ちて砕けた それは真実なのだろうか? 鉱物から硝子の素材を取り出し、熱を加えて成形し、色を付けありとあらゆる不自然な工程を重ねたグラス 本来ならば存在しないグラス 砕けたものは何なのか? 高さが増し、落ちたのが人なら? 自然に還…

疲れた日には

具合が悪い日に外へ出ても良いことは何もない あれやこれやと思い返しては 嘆息しか出ないのだから

しかも、元の水に非ず

人間が何かを失うなんて不可能 何も所有することのできない人間如きが、何を失うというのか おこがましいにも程がある 付き合った相手、結婚した相手、苦心して手にした技術、知識、金や物 その全てが偶さか私の目の前にあって、少しスパンを伸ばしてみれば…

暗くて 澱んでいて 救いようもない そんな文章が読みたい どこを探してもないから 自分で書くしかないけれど 本当は人の心にある陰影が見たい 一人で苦しむのが私だけではないと そう思うために そうやって心を虚しく慰めるために ただひねくれているだけで…

科挙

この前、占いの鑑定をしている時に何も考えず口から出た言葉が今もささくれのように気になっている 「所詮、この世の出来事だから、何もかもが」 こういう言葉が出てくる相手の場合、大体一度は自殺未遂をしている その人はとても健康そうでよく笑い、カラオ…

本願

この時間帯は聞きたい曲がたくさんあって。 今日は天野月子の「月」。 鬼束ちひろが地下にいるとしたら同じ建物の2階にいる雰囲気の人。 まだ生々しく脈打つ傷が血を流す痛みに耐えているのが天野月子。 鬼束ちひろは断末魔を歌にできる天才。 怖いことは続…

書きかけの手紙

鬼束ちひろの「書きかけの手紙」を毎晩聴いている 「残りゆく痕にならないようにと」 その言葉がなぜか心に沁みてしまって、何度も聴いてしまう 残りゆく痕にならないようにと 良い言葉だ 悲しい言葉だ どういうものが残りゆく痕になるのか知らなければ、こ…

私が

私は私が「私である」というだけで死にたくなるし、それだけが死に値する理由だ

深爪

目が増えてから鑑定力が上がった。 知りたくないことまでわかる。 虐待児のケアがあまりにも辛すぎて、あの業界から離れたのに。 私はまた人の心の襞に入り込むような真似をしている。 幼稚園児の頃から人の心が何か知りたかった。 今でもその熱意が変わるこ…

精神の窓

左手の甲に目のタトゥーが入った。 東洋の呪術のセオリーにしたがって入れたもので、意味合いはかなり呪術的。 人の心に触れるような仕事ばかりしているから、私にはこうしたものがどうしても自衛のために必要だった。 これまでは『まだ平気』と自分に言い聞…

目が増える

来月のどこかで手の平に目のタトゥーを入れることにした。 何故なのか私は昔から目に対して異様な執着がある。 私の目の色が明るいことがどうしても気に入らないのもきっとそのせいなのだ。 昔から私には目が足りないように感じて、本当にやるせない思いをし…

オルテガ

私の好きな哲学者は誰しもが口を揃えて言う。 落ち着けと。 世界は私が思っているより繊細で 人生は時に体温でさえ溶けてしまうほど儚く 人は誰しもが灰のように脆い 大切なものがあるのなら 大切な人がいるのなら 落ち着けと、私の好きな哲学者たちは口を揃…

茶色の目

光に弱い目は闇をよく見通す力がある

幻想

人間は誰しも幻想の中で生きている 国を拡げようと中国共産党があれこれ画策しているけれど、国だってそもそも概念 そんなものは存在しない 存在していることに人類が決めただけで、どこまでいっても幻想は幻想のまま 愛も家族もペットも黒板も、ありとあら…

朧月

陽射しが強くなってきた 昼間は少し俯いて歩かなければならない場面が増えた 冬の陽射しは私の瞳の表面で優しく溶けてくれるのに 春や夏の陽射しは網膜に突き刺さる 明るい季節は私に優しくない 夜も短くなってきた 眠れない日が多い私にとって朝日は最悪な…

セーレンキルケゴール

同情は相手の身に起きた事が自分にも起こり得ると確信してこそ価値がある、とキルケゴールは言った。 可哀想などと軽率に口から出てくるようでは同情ではなく相手を見世物扱いしているのだ。 可哀想という言葉がどうのという話ではなく、その心性、相手と自…

独りごちる

会いたい人がいるけれど 実際に面と向かえば話すことなんてなくて 用事がないのに人に連絡を取るのは 昔からほとんどせず だから、冷たい人間のように思われるし 冷たいと思われてもどうでも良くて 昔から人の気持ちが入ってくるから 人と関わるのが疲れるだ…

フラジール

誰も覚えていないことは なかったことになるのだろうか? 起きたことを私だけが覚えているのなら それは幻想なのだろうか? 私に見えるあの赤は あなたにも同じく赤く見えているのだろうか? 私が一人ではないと 何が証明してくれるのだろうか?

さようなことであれば

不思議な気持ち。 私が好きなバーのバーテンさんが昨日で辞めた。 人との別れはこれくらいがちょうど良い。 話したいことがまだまだあったな、とそう思えるくらいが。 別れの言葉も淡白で二、三言話したくらい。 これくらいが良いのだ。 私は人に執着しすぎ…

操作

私は普段、薬膳と整体、心理学を使って自分の健康を保っている。 それぞれはとても簡単なことばかりだが、やはり総合的に使っているからなのか体調を管理しやすい。 誰かの具合が悪くなるとあれこれと口を出したくなる癖をやめなければいけない。 私は人に対…

人間

人は人と人の間で生きるから「人間」なのだと哲学者の和辻哲郎が言った。 私がいるところに「私」がいるのではなく、私と他者がいて初めて私を生む空間ができるのだ。 全てのものは相対的であって絶対的ではない。 ゆく川の流れは絶えずして、しかも元の水に…

友愛

私は根っからの人間嫌いだと思って生きてきたのだけれど、私は結構人のことが好きだ。 多くの人と関わるのが苦手なのは、もう私には抱えきれないくらい大切な人がたくさんいるので、これ以上増えてもらっては困るから。 それに広く浅くは好きではない。 大人…

泡沫

悲しいことばかりが思い出されて 本当に幸福な時間は思い出にさえ残らない だから あっという間に人生が過ぎるのはきっと幸せなことで 思い出さえも残さず死んでいきたい この世で手にいれたものは 最後に手放すことになるんだから 家族も地位も恋人も嫁も金…

弾圧

自由だ何だと喚く人間に限って、他人の自由に無頓着なのは当たり前。 自由を求める気持ちは制限を掛けている人やものに向けられた怒りで、制限を掛ける側に行かせろと叫んでいるわけなので。 なので、自由を求めてピーヒャラやっている人達は結構危ない。 例…

怨恨

結局のところ、人は自分のやりたいことしかやらないものだ。 あれやこれやと小賢しい理屈を並べ立てても、突き詰めればやりたいことをやるために正当化しているだけ。 それが悪いとは思わないし、そうやって心健やかに過ごせるのならば、それはそれでアリ。 …

夜行

どんな心優しい奴も 口下手な奴なら 後ろめたいことがあるに違いないと決められる 夜行の駅で泣いているのは みんな、そんな奴ばかり 夜行の街を生きていくのは みんな、そんな奴ばかり

悪運

運の悪い人はいる。 その数は多くはない。 そんな風に思っていた。 だから、私は昔から夜が好きだった。 夜で歩く人間は運の悪い人が多く、全てを話さなくても痛みを共有しているように思えた。 運の悪い人、苦労した人は顔に影が出る。 だから、言われなく…

グアンタナモ

前提は言葉にされない。 例えば私は男である、と私は言わない。 私が男であることを当然の前提として生きているし、私を男として周りの人間は認識をしているのだから、言葉にして伝える必要などないのだ。 自分が理解し、相手から理解されてることは言葉にさ…