久しぶりに日との心の中にある深淵に触れて、生きることはなんて苦しいものなのかと思わざるを得なかった。
たった4歳の子供が力の限りに荒れ狂う成人男性の暴力の前で、一体何ができたと言うのだろう。
「いつも笑って話せるくらいなのに」
そう言いながら溢れる涙を止められず、ただ混乱の最中にあった
恐怖と形容するしかないけれど、その経験によって精神の核になる部分が著しく傷付いたことが明らかで、成人をして結婚を控えた今でも堰を切るように溢れる涙が止まらない
それにも関わらず「私たち」は生きるしかない。
少なくとも生きている間は。
少なくとも今から数年は乗り越えるために時間が必要だろう。
生きるために背負ったはずのものに圧死させられる前に手立てが必要なのだから
死なないために命を削る必要があるのだ
丁寧に、時間を掛けて自分のケアをするしかない
これまで与えられなかった慈しみや愛情を、自分の手で与える
干上がり、深くひび割れた土に水を一滴ずつ与えて潤すような気の遠くなる作業だ
耐えられるのかは「私たち」にはわからない