背中の痛み
浅い呼吸
突き刺すような耳鳴り
悲しい記憶
忘れてしまう大切な風景
大切なものほど手の平から零れ落ちる
掴むつもりのないものばかり残る
大人はなんて寂しい生き物なのだろう
飛び散った肉を見えないように虚飾しただけだ
剥き出しの骨を金だのステータスだので覆っただけだ
自分自身が目も当てられないものに堕落したことを隠す術ばかり長けていく
いつまで「これ」は続くのだろう
いつまで
せめて穏やかに生きたいと願ったのが、遠い昔の話に思える
平穏なんて幻想
この体を引きずって歩くことに疲れてしまったんだ
代償を払わなければ生きていけない
これ以上何を差し出す?
何を