わたしはわたし、あなたはあなた。
わたしはわたしのことをやり、 あなたはあなたのことをやる。
わたしはあなたの期待に応えるためにこの世にいきているわけではない。
あなたはわたしの期待に応えるためにこの世にいきているわけではない。
あなたはあなた、わたしはわたし。
もし、二人が出会えれば、それはすばらしいこと。
出会わなければ、それはそれでしかたがないこと。
これはゲシュタルトの祈りという名前の文章で、私が心の底から納得し、どうしても体現したいものでもある。
しかし、私にはまだ欲があり過ぎる。
生は欲望の結果。
食べる、寝る、性欲を満たす、物を買う、能力を高める、物を売る。
生とは欲望の結果なのだから、欲が失せれば死ぬしかない。
期待とは欲望の事だ。
期待を捨てるとは、生を諦める事。
私の体はまだ若い。
私の精神は成功に飢え、何としても掲げた目標を達成しようともがく。
私は期待を捨てる事がまだできない。
私の憧れる生き方は途方もなく遠くにある。
誰も傷付けず、何にも傷付けられず、ただ僅かな気配だけを放ち、ただ生きる。
そんな風になるには、今の私は貪欲過ぎる。
それが私は物悲しい。
吐いた白い息のように微かな存在になりたい。