セックスと自慰行為が異なるように
生きる事と思考する事は似て非なるもの
それなのに私は今日も考えてしまう
最近は肌が綺麗だと言われて、よく顔や体を触られる
綺麗なものに手垢を付けることを厭わないのは
自分に対する肯定感があるから
私は綺麗なものほど触れたくない
遠くから眺めているだけで良いのだ
美しいものほど遠くにあってほしい
星のように遠くにあれば
ずっと眺めていられる
手の届くところにあると
朽ちていく様をありありと見なければならない
星ならたとえ消滅しても
7.8年は地球から見える
ないはずなのに、あるようにさえ見える距離感
そのくらいが良い
全ては幻想で
全ては虚構で
全ては絵空事
そんなものなのだ
私もあなたも世界も社会も家族も恋人も何もかもが絵空事
そんなものはありはしないのに
<あるかのように>振る舞わなければ生きていけない
ないと知っていても
あるかのように