今週のお題「○○の秋」
眠れない日はこうしてブログを書きながら、そのうち眠気がやって来ることを祈っている。
そして、こんな日は秋に多くなる。
私にとって秋は運動でも食欲でも読書でもなく、不眠の秋なのだ。
そもそも運動も読書も春夏秋冬取り組んでいるので秋という季節を感じることがない。
秋は台風の季節、気圧が乱高下し私の自律神経まで掻き乱される。
台風が去った後、散乱している木の葉はなぎ倒されたすすきを眺めていると、私の中もきっとこんな感じで荒れ果てているのだろう、と感じる。
頭痛とめまいと動悸が混ざり合い、私はこのまま体の誤作動で死ぬかもしれないなぁ、なんて思ってみたりもする。
死ぬはずなんてないのだけれど。
秋は静かに悲しくなる。
なんとなく切なくなる。
いつも夕焼けを見ているような、そんな物悲しさが秋にはある。
それがたまらなく好きだ。
誰かに言うほどではないけれど、ささくれのように無視できない郷愁。
なぜか青春時代などを思い出し、過去のやりきれない記憶に少し振り回されたりもする。
思い出したくもない記憶が結露のようにジワジワと内側から滲み出てくる。
そんな時、私はまた私の人生を呪う。
過去を蔑む。
思い出したくもないもので満たされた私、過去を美化すら出来ない私。
秋は、そんな私をそこはかとなく感じさせる、思い出させる。
視界に入り込む鼻先のように。
気にしてしまえば、それにばかり気が取られてしまう。
そんな風にじっくりと心境を味わえる今が、私は好きだ。